介護福祉実務者研修ってなに?取得するメリットや他の資格との違いを解説!

「介護福祉士実務者研修ってなに?」「初任者研修や他の資格となにが違うの?」など、多くの疑問を抱いている介護士さんは多いでしょう。

介護福祉士実務者研修は初任者研修の上位資格であり、国家資格の受験用件の一つとなっているため、介護職でキャリアパスを考える上では欠かせない資格となっています。

本記事では初任者研修との違いや取得することで得られるメリットまで解説していきます。

これから実務者研修を取得しようと考えている方はぜひチェックしてみてくださいね。

介護福祉実務者研修ってなに?

介護福祉実務者研修は、介護職員初任者研修の上位に位置付けられる資格です。

また、介護福祉国家試験の受験用件の一つにもなっています。

介護福祉実務者研修を取得することで初任者研修の時よりも更に高度な知識と技術を習得でき、より質の高いサービスを提供することができます。

受験用件

受験要件はなく、誰でも受験することができます。介護職員初任者研修が受験要件だと認識をしている方もいますが、これは間違いです。

一方で介護職員初任者研修の上位資格であるため、介護職員初任者研修を合格することのできるレベルの基礎知識がなければ研修のカリキュラムにはついていけないでしょう。

もし知識やスキルに自信のない未経験の方は、介護職員初任者研修から受験することをお勧めします。

取得するための費用

介護福祉実務者研修の受講料は保有資格や研修機関によって大きく異なります。

具体例を出すと、無資格の方は10〜25万円が目安となっているのに対し介護職員基礎研修を修了している方は3〜5万円で済みます。

更に詳細な費用を知りたい方は研修の実施期間を探して問い合わせましょう。

カリキュラムの内容と時間

これも保有資格によりますが、無資格から実務者試験を修了しようとする場合は450時間のカリキュラムを受講する必要があります。

研修時間が長いため、仕事と両立できる計画だてが必須となります。

試験はあるのか?

実施期間によっては修了試験があります。

しかしこれは義務付けられている試験ではないため、これに不合格したからといって資格が取得できなくなるような物ではありません。

あくまで研修内容の理解度をチェックする物だと捉えましょう。

初任者研修との違い

初任者研修との違いは、受講科目数や受講時間、難易度などが挙げられます。

初任者研修で得られる知識を基礎とした上での更に発展的な研修になるため、難易度は初任者研修よりも高いと言えます。

一部免除

初任者研修と実務研修のプログラムでは共通している部分があるため、既に初任者研修を修了している場合はその分の受講科目や費用が免除されます。

実務者研修を取得するメリット

介護業界でキャリアアップを考えている方にとって実務者試験の取得はメリットが多いです。

以下では実務者試験を取得するメリットをご紹介するので特にキャリアアップを考えている方は確認してみてくださいね。

介護福祉士国家資格の受験要件になっている

介護福祉士国家資格の受験用件の一つに実務者試験があるため、介護福祉士国家資格を取得したい方にとっては実務者試験の修了は絶対目標となるでしょう。

今のところは取得を検討していなくても将来的に取得を目指すケースは多いため、今のうちに取得しておいて損はないでしょう。

資格手当に取る給与アップ

厚生労働省のデータによると、実務者試験を取得してる介護士は無資格の介護士に比べて月の給料が約3万円程度高くなっています。

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果(p166)

高待遇の職場への転職がしやすくなる

介護福祉実務者研修を取得していると高待遇な就職先の選択肢が増えます。

福利厚生が充実している職場などでは資格保有者のみを募集している施設が多いです。

あなたの条件に合う転職先が見つかりやすくなるでしょう。

サービス提供責任者を目指すことができる

実務者研修を修了するとサービス提供責任者として活躍することが可能です。

サービス提供責任者は事業所への配置が義務付けられており、数が多くありません。
業務の幅が広がるだけでなく、給与や待遇の向上も見込めるでしょう。

実務者研修と初任者研修で迷った時

初任者研修を修了していない場合、実務者をとってしまうか初任者から始めるべきか迷う人もいるでしょう。どちらを取るべきか迷った時は以下を参考にして決めましょう。

介護職員としての経験年数によって決める

もうすでに3年近く介護職員として実務経験を積んでいる人は実務者研修からスタートすることをお勧めします。

例え初任者研修を修了していなかったとしても3年間の実務経験があれば、初任者試験で学んだ内容程度は身についていることがほとんどです。

そのため実務者研修からスタートしてもなんら問題なくカリキュラムを進める事ができるでしょう。

どのくらいの時間でスキルアップを目指しているか

最短でスキルアップを図りたいのであれば、実務者研修のみを修了した方が効率的です。

しかし無資格・未経験から実務者研修過程を修了するのには相当の努力が必要であるため、それは考慮する必要があります。

もし自分のペースでゆっくりでもスキルアップをしたいという方は、初任者研修から受けた方が良いでしょう。

段階を経て受講した方がスムーズに行く場合もあるため、よく考えてから受講してくださいね。

まとめ

実務者研修は初任者研修の上位に位置付けられる資格で、初任者研修で学ぶことの更に発展的な内容を学びます。

難易度は初任者に比べて高くはなりますが、介護福祉国家資格の受験資格が得られることや、サービス提供責任者を目指す事ができるようになります。そのため介護業界でキャリアアップを考えている方には非常にお勧めの資格になっています。

仕事との両立は可能ですが、難易度の高い資格にはなるため、勤務先との相談はしておくべきでしょう。「今の職場では実務研修を取得できない」といった場合もあるため、そういった方は転職も視野に入れるべきしょう。