福祉業界の仕事への就職を検討した際に資格を取ろうと思ったが種類が多すぎて「どれを取得すればいいんだろう…」と悩まれる方も多いはず。
福祉業界にはいくつか分野があり、必要な資格もどう活かせるのかもそれぞれ違います。
それぞれの資格の活躍の場や合格率もまとめたので、どの資格を取得するか決める際の参考にしてください。
目次
介護の現場で活かせる福祉の資格
介護業界は無資格でも就ける福祉の仕事です。
しかし、資格を取得することでより質の高いサービスを提供することができます。
それに加え、転職やキャリアアップの際にも有利になるため、より自分の条件にあった職場を選ぶ事ができるようになります。
そんな介護業界で活かすことのできる資格について難易度や、受験費用などと一緒にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
介護職員初任者試験
介護職員初任者試験は誰でも受験できる資格で、介護業界の入門的な位置付けの資格です。
介護職の中でも人気の高いホームヘルパーになるには、介護職員初任者以上の資格が必要です。
この資格を持っていないと身体介助は有資格者の監督の元でないと行えません。
そのため、月平均で計算すると無資格者と介護職員初任者では約3万円もの差があるということが厚生労働省の出したデータにも出ています。
出典:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」(2023年3月13日)
しかし、介護職員初任者研修の資格を取得するには3~15万円の受講料を払い、通学講座か通信講座で学び筆記試験に合格しなくてはなりません。
試験はそれほど難しいものではない上に最短1ヶ月で取得できるため、初めて福祉の資格に挑戦する方にはお勧めの資格となっています。
介護福祉実務者研修
介護福祉実務者研修は、介護福祉士を目指す上で必要不可欠な福祉の資格です。
介護職員初任者試験の上位資格と位置付けられているものの、無資格でも受験可能であるため、ある程度介護士に関する知識に自信のある方にお勧めです。
無資格から目指す場合、450時間のカリキュラムを受講しなくてはならず、取得期間の目安は約6ヶ月と長めに設定されています。
介護職員初任者試験に合格している場合はこの内130時間の免除と費用もその分免除されるため、取得している方は活用しましょう。
介護福祉士
介護福祉士は介護業界唯一の国家資格です、高齢者福祉や障害者福祉のリーダー系な存在として活躍しています。
また、キャリアアップでも有利な資格のため、介護職に従事している人には特に人気のある資格です。
介護福祉士になるにはまず介護福祉士国家試験に合格しなくてはなりません。
その介護福祉士国家試験にも受験用件があり、その中には前述した介護福祉士実務者研修の修了も含まれます。
しかし試験はそれほど難易度が高いものではありません。
毎年試験が行われていますが、受験者の約半数は合格しているようです。
そのためしっかりと勉強し、技術と知識が身についていれば合格は難しくないと言えます。
介護業界でのキャリアアップを目指す方にはおすすめの資格です。
相談援助に活かせる福祉の資格
生活困窮者や障がいを持っている方を援助するための仕事には以下のような資格を活かす事ができます。
社会福祉士
社会福祉士は日常生活に支障がきたしてる全ての人に対して相談・支援を行うのにひちような国家資格です。社会福祉協議会や老人ホーム、児童相談所など、活動の範囲は多岐に渡ります。
社会福祉士になるには社会福祉士国家試験に合格しなくてはなりません。
大学を卒業していない方でも、通信制大学に通って養成施設を卒業することで受験資格を得る事ができます。
試験の合格率は30%程度と低い傾向にありますが、その分重宝される資格になっていますので、興味のある方は挑戦してみるといいでしょう。
臨床心理士
臨床心理士の資格を持っていることで障がいを持っている方や高齢者などの問題を心理的側面から支援する事ができます。
臨床心理士は大学院や専門職大学に通い、特定の科目を履修する必要があります。
その上で臨床心理国家試験に合格しなくてはなりません。
合格率は約60%と高めの傾向にあるため、しっかりと勉強すればさほど難しい試験ではないでしょう。
障害者福祉に活かせる資格
障がい者福祉の分野の仕事には以下のような資格を活かす事ができます。
理学療法士
理学療法士は事故や病気にあった人のリハビリを行ったり、高齢者の身体機能の改善の技術を身につけることのできる国家資格です。
理学療法士は学校や養成施設に通わなくては国家資格を受験することができません。
しかし、試験自体は合格率70〜90%と低めの難易度となっています。
障害者福祉や高齢者福祉に関心のある方にお勧めの資格と言えるでしょう。
作業療法士
作業療法士は生活や仕事に必要あ身体機能の回復を促進させる知識が身に付く国家資格です。
障がいを持っている方の身体機能の維持・回復を促進するのが主な仕事なります。
理学療法士と同様、学校や養成施設に通わないと受験資格を得ることはできません。
ここも理学療法士と同様、合格率は80%台と非常に高く、試験の難易度はそこまで高いくないと言えます。
障障害者福祉や高齢者福祉に関心のある方にお勧めの資格と言えるでしょう。
国家資格を持つことのの重要性
福祉の仕事に活かせる資格の中でも、国家資格は特に重要です。
キャリアアップを目指す人なら特に持っておくべき資格だと言えるでしょう。
介護福祉士・社会福祉士などは持っているだけで就職はもちろん、管理職に選ばれやすくなったり、ボーナスの査定で有利にも働きます。
福祉系の業界でキャリアアップを目指す方は福祉系の国家資格を優先的に取得していくことを強くお勧めします。
まとめ
福祉の正解は資格がなくても働き口が多いのが一つの特徴とも言えます。
一方で資格を持っていれば待遇や給与の面でも多くのメリットがあるとも言えます。
最初は誰でも受験可能な介護初任者研修などを取得する事がお勧めです。
その後キャリアアップを目指す際には介護福祉士などの福祉の仕事の役立つ国家資格を目指す事がお勧めです。
福祉の資格は通学でなくても通信で学ぶことのできるものが多く、仕事との両立も撮りやすい傾向にあります。
本記事を参考に、自分に合った資格の取得を検討してみてくださいね。