転職したい気持ちはあるけれど、いつ動くべきか分からない。「もう少し経験を積んでから」と先延ばしにしているうちに、条件のよい求人を逃してしまうこともあります。介護業界には求人が増える時期と減る時期があり、退職のタイミングにもコツがあります。転職活動の時期選びを整理しました。
介護職の求人が増える時期
介護業界の求人数は年間を通じて一定ではありません。時期によって波があります。
1〜3月が最大のピーク
介護業界で最も求人が増えるのは1〜3月です。年度末の退職者が多く、4月入職に向けた採用が活発になるためです。
4月は新年度で新体制がスタートする時期。施設側も4月に向けて人員を揃えたいため、年明けから採用活動を強化します。
4月入職を目指す場合、逆算すると12月〜1月に転職活動を開始するのが目安です。
9〜10月が第2のピーク
9〜10月も求人が増える時期です。夏のボーナス支給後に退職者が出ることと、年度の下半期に向けた人員補充が理由です。
介護福祉士国家試験が1月にあるため、試験後に「合格を機に転職」を考える人が動き出すのも秋口から。施設側はそれを見越して秋に求人を出す傾向があります。
求人が少ない時期
4〜5月は年度初めで体制が落ち着くため、求人は一時的に減ります。8月もお盆の影響で採用活動が停滞する時期です。
ただし介護業界は慢性的な人手不足のため、完全に求人がなくなることはありません。時期を問わず募集している施設は「常に人が足りない」可能性があるので、その理由を確認してください。
転職活動にかかる期間
「転職しよう」と決めてから新しい施設で働き始めるまで、どのくらいの時間が必要か。
活動開始から入職まで2〜3か月
介護職の転職活動は、おおむね2〜3か月で完了するケースが多い。
情報収集・求人検索に2〜3週間、応募から面接まで1〜2週間、内定から入職まで1〜2か月(退職手続き期間を含む)。
介護業界は書類選考が簡略化されている施設も多く、応募から内定までのスピードが速い傾向にあります。面接1回で内定が出ることも珍しくありません。
在職中と退職後、どちらで活動するか
在職中に転職活動をする場合、収入が途切れない安心感があります。ただしシフト制の介護職は面接日程の調整が難しい。有給休暇を活用するか、面接時間の融通を施設側に相談してみてください。
退職後に活動する場合、時間の制約がないためじっくり探せます。一方で収入がない焦りから妥協しやすくなるリスクがある。退職後の活動は、生活費3か月分の貯蓄を目安に準備してから始めることを勧めます。
可能であれば、在職中に転職先を見つけて退職するのが最も安全です。転職エージェントを使えば、面接日程の調整を代行してもらえるため、在職中でも動きやすくなります。
退職のタイミング
転職先が決まったとして、いつ退職するのがよいか。3つのタイミングを押さえてください。
ボーナス支給後
ボーナスのある施設で働いている場合、支給月を確認してください。夏は6〜7月、冬は12月が一般的。
ボーナス支給後に退職届を出すのが金銭的には最も有利です。支給前に退職届を出すと減額される施設もあるため、就業規則を確認してください。
資格取得後
介護福祉士の試験結果が出るのは3月。合格後に転職すれば「介護福祉士」として求人に応募でき、条件交渉が有利になります。
実務者研修の修了も同様です。研修修了のタイミングで転職すれば、資格手当のある施設を選べます。
年度末(3月退職)
3月退職・4月入職は介護業界で最もスムーズなタイミングです。年度の切り替えに合わせて引き継ぎがしやすく、新しい施設でも年度初めからスタートできます。
退職の意思表示は退職日の1〜2か月前が一般的ですが、施設によっては3か月前を求める就業規則もあります。3月退職を目指すなら12月〜1月に上司に伝えてください。
円満退職の進め方は介護の円満退職の方法で詳しくまとめています。
避けたほうがよいタイミング
すべてのタイミングが転職に適しているわけではありません。
入職後1年未満の転職
入職して1年経たない転職は、採用担当から「またすぐ辞めるのでは」と見られるリスクがあります。
特に理由がなく短期間で離職を繰り返すと、書類選考の段階で不利になります。ただし、明確な理由(労働条件が求人と違った、ハラスメントがあったなど)がある場合は例外です。面接で理由を正直に説明できれば、短期離職があっても理解してもらえます。
繁忙期の退職表明
年末年始、お盆、ゴールデンウィークなど施設が繁忙期に入っているタイミングで退職を切り出すと、引き止めが強くなりやすい。
人手が足りない時期に退職すると、残るスタッフに負担がかかり、人間関係が悪化する可能性もあります。円満退職を目指すなら、繁忙期を外した時期に退職意思を伝えてください。
タイミングより重要なこと
求人が多い時期に活動するのが有利なのは事実です。しかし、タイミングにこだわりすぎて行動しないのが最も大きな機会損失です。
介護業界は年間を通じて人手不足の状態が続いています。時期を問わず求人はあり、条件のよい施設は時期に関係なく募集を出しています。
「ベストな時期が来たら動こう」ではなく、転職したいと思ったときに情報収集を始めるのが正解です。転職エージェントに登録だけしておけば、条件に合う求人が出たときに連絡をもらえます。
転職で後悔しないためのポイントは介護の転職で失敗しない方法にまとめています。
まとめ
介護職の転職で求人が最も多いのは1〜3月。第2のピークは9〜10月。転職活動は2〜3か月で完了するため、希望の入職月から逆算して活動を始めてください。
ボーナス支給後、資格取得後、年度末。退職タイミングは金銭面とキャリア面の両方から判断を。
ただし時期を待ちすぎるより、動き出すことが一番大事です。
