介護福祉士の過去問は何年分?公式PDFの入手先と第38回からの変更点

介護福祉士の過去問を解いて学習する介護職員
公開日 執筆 介護ワーカーズナビ編集部

2027年1月31日の第39回介護福祉士国家試験まで3か月を切り、過去問を何年分、どこから手に入れて解けばよいか迷っている方は多いのではないでしょうか。アプリや問題集は収録年数がまちまちで、なぜその年数なのかが示されていないことも少なくありません。第38回から問題の並びがパートごとに変わった点も、見落とされがちです。この記事では、社会福祉振興・試験センター(以下、試験センター)が無料で公開している過去問の範囲と見方、何年分解くかの考え方、3周で回す手順、法改正で正答が変わる問題の注意、アプリや問題集を選ぶ基準をまとめました。第39回を受ける介護職の方に向けた内容です。

この記事でわかること

  • 公式に無料公開されている過去問の回と、PDFの入手先
  • 正答と合格基準の読み方
  • 何年分解くかの考え方と、第38回から変わった点
  • 過去問を3周で回す手順と、法改正で答えが変わる問題の扱い

介護福祉士の過去問は公式サイトで3回分が無料公開

介護福祉士の過去問は、試験センターのホームページ「過去の試験問題」で、2026年11月時点では第36回から第38回までの3回分が公開されています。会員登録は要らず、試験センターの留意事項でも、掲載中の問題PDFと読み上げ用の音声データは複製やダウンロードをして使えると案内されています。

公開されている回と中身

3回分の主な違いは次のとおりです。第36回は実技試験があった最後の回で、第37回から筆記試験だけになりました。合格基準点と合格率は、試験センターと厚生労働省の発表資料によります。

回(実施年月) 合格基準点(125点満点) 合格率 出題の形式
第36回(2024年1月) 67点 82.8% 筆記試験。実技試験の合格基準もあった回
第37回(2025年1月) 70点 78.3% 筆記試験のみ。領域ごとの並び
第38回(2026年1月) 64点 70.1% 筆記試験のみ。A・B・Cのパートごとの並び

各回とも全125問、1問1点です。第38回からの配点はAパート60点、Bパート45点、Cパート20点です。試験全体の仕組みは介護福祉士の試験ガイド|受験資格・合格率・パート合格制度を解説にまとめています。

第38回はパート形式、第36・37回は従来の並び

第38回から、125問がAパート(午前)、BパートとCパート(午後)に分けて出題されるようになりました。第39回も同じ形式です。第36回と第37回は、領域ごとに午前と午後へ振り分けた従来の並びで、科目の順番も問題番号も第38回と違います。

公式PDFの入手先と見方

公式の過去問は、試験センターのトップページから介護福祉士国家試験のページに進み、「過去の試験問題」を開くと回ごとに並んでいます。ファイルは科目ごとに分かれたPDFで、問題とは別に、答え合わせに使う合格基準及び正答のPDFと、合格発表のPDFが置かれています。

問題PDFは科目ごとに分かれている

第38回は、午前が人間の尊厳と自立から生活支援技術までの6ファイル、午後がこころとからだのしくみから総合問題までの7ファイルです。読み上げ版の問題と、すべての漢字にふりがなを付けた問題も同じページから開けます。

合格基準及び正答のPDFで答え合わせ

正答は、合格基準及び正答のPDFに問題番号と正しい選択肢の番号で載っています。公式に公開されているのは正答だけで、解説はありません。試験センターは、試験問題の内容についての個別の問い合わせには答えないとしています。答えの理由は、テキストや解説付きの問題集で確かめます。

合格基準の読み方

合格には二つの条件があります。総得点が、総得点の60%程度を基準に問題の難易度で補正した合格基準点以上であること、そして11の科目群すべてで得点があることです。第38回からはパートごとの合格基準点も示され、Aパート32.23点、Bパート20.43点、Cパート11.33点でした。第39回の合格基準点と正答は、2027年3月23日14時に試験センターのホームページに掲載される予定です。

何年分解くかの考え方

何年分解くかに、公的な目安はありません。そこで、公式に公開されている範囲と、出題の形式がどの回で変わったかをもとに考えます。基本になるのは、公式の3回分をすべて解き、そのうち第38回を本番形式の練習に使う進め方です。

まずは公式の3回分を全問

第36回から第38回の3回分を合わせると375問になります。第36回から第38回の正答PDFを比べると、11科目群の名前と科目ごとの問題数は3回とも同じです。たとえば生活支援技術は26問、医療的ケアは5問、総合問題は12問で、どの回も出題範囲の配分の練習に使えます。

本番形式の練習に使えるのは第38回だけ

第37回と第38回では、同じ科目でも問題番号の位置が違います。生活支援技術は、第37回では午後の問80〜105でしたが、第38回では午前のAパートの問35〜60に移りました。科目群の番号も、第37回は⑤が介護過程、第38回は⑤がこころとからだのしくみです。時間配分や午前と午後の集中の配り方まで練習するなら、第39回と同じ並びの第38回を使いましょう。

さかのぼるなら第35回までが目安

さらに解く場合は、第35回(2023年1月実施)までが一つの区切りです。厚生労働省の検討会の資料では、2018年度の養成課程の教育内容の見直しを受けて、第35回から新しい教育内容に沿った出題に切り替えるとされていました。2020年3月の提言でも、第35回から人間関係とコミュニケーションの問題数を増やす方向が示されています。第34回以前は出題の内容や配分が今と違う可能性があります。なお、第35回以前の問題は、2026年11月時点で試験センターのホームページに掲載されていません。

パート合格の仕組みとの関係

第38回から、総得点で不合格でも、基準を満たしたパートは翌年と翌々年の試験で受験が免除される仕組みが始まりました。パートごとの判定では、パートの合格基準点以上を取り、そのパートを構成する科目群すべてで得点していることが条件です。初めて受ける方は全パートでの申し込みなので、過去問も全パートを通して解きます。不合格パートだけを受ける場合の準備は、介護福祉士に落ちたら|パート合格の確認と不合格パートのみ受験の手順で紹介しています。

過去問の使い方|3周で回す手順

過去問は、1回解いて点数を見るだけでは効果が限られます。3回分を3周するつもりで周ごとに目的を変えると、弱点の把握から本番の時間配分まで順に仕上げられます。夜勤のある週は1周目の科目を進め、休日に3周目の通し練習を入れるなど、勤務表に合わせて割り振りましょう。

周 使う回 目的 進め方
1周目 第36〜38回 出題の傾向と自分の弱点をつかむ 時間を計らず科目ごとに解き、正答PDFで答え合わせ
2周目 第36〜38回 弱い科目群を補強する 科目群ごとにまとめて解き、間違えた理由をテキストで確認
3周目 第38回 本番の時間配分に慣れる 午前と午後を本番の時間割で通して解く

1周目は時間を計らずに解く

1周目は、科目ごとのPDFを解き、すぐに正答PDFで答え合わせをします。間違えた問題だけでなく、迷って当たった問題にも印を付けておくと、2周目に見直す範囲がはっきりします。点数より、迷いの多い科目群を書き出すことを優先しましょう。

2周目は科目群別に弱点をつぶす

2周目は、3回分の同じ科目群をまとめて解きます。第38回の正答表では、医療的ケアが5問、発達と老化の理解と介護過程が各8問です。こうした出題数の少ない科目群で0点になると、総得点が基準点を超えていても不合格になります。出題数の少ない科目群から先に、得点できているかを点検しておくと安心です。

3周目は第38回を本番の時間割で

3周目は、第38回を本番と同じ時間で通して解きます。第39回の受験の手引によると、全パートを受ける場合の試験時間は、午前のAパート(60問)が10時00分〜11時45分、午後のBパートとCパート(65問)が13時40分〜15時35分です。採点したら、第38回の合格基準点64点とパートごとの基準点を目安に比べます。基準点は回ごとに変わるため、あくまで到達度の確認として使いましょう。

法改正で答えが変わる問題に注意

過去問の正答は、出題された当時の法律や制度に基づいています。試験センターも、過去問にはその後の法改正などで現在は問題として成立しないものが含まれると注意しています。介護保険や介護報酬に関わる問題は、今の制度で答えを確かめ直しましょう。

処遇改善加算は2024年と2026年に変わった

処遇改善加算は、2024年5月まで介護職員処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ等支援加算の3つに分かれていました。2024年6月に介護職員等処遇改善加算に一本化され、2026年6月の期中改定では区分がⅠイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳの6つになり、対象も介護職員から介護従事者へ広がっています。改定率はプラス2.03%、うち処遇改善分はプラス1.95%です。第36回のように2024年1月に実施された回の問題は、一本化の前の制度で作られています。加算の仕組みは処遇改善加算とは?介護職の給料にいくら反映されるか仕組みと確認方法をご覧ください。

2026年の改正法は施行日が項目ごとに違う

2026年6月25日に公布された社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)は、介護保険法や社会福祉士及び介護福祉士法などをまとめて改正しました。施行は原則2027年4月1日ですが、ケアマネジャーの更新制の廃止のように政令で定める日に始まる項目もあります。項目ごとの施行日は2026年の介護保険法改正をわかりやすく|施行日と介護職への影響で確認してください。

過去問アプリ・問題集を選ぶ基準

公式の過去問には解説がないため、解説はアプリや市販の問題集に頼ることになります。試験センターの留意事項では、過去問を問題集やアプリに使う際の許諾や使用料は不要とし、独自の解説は試験センターと関係がないとわかるようにするよう求めています。解説は作り手ごとに内容も更新の頻度も違うので、次の3点で選びます。

収録回に第38回が入っているか

まず、収録されている回と実施年がはっきり書かれているかを確かめます。第39回と同じパート形式で練習できるよう、第38回が入っているものが向いています。収録年数の多さより、直近の回が入っていることを優先しましょう。

解説が今の制度に合わせて更新されているか

正答の根拠となる解説が、2024年6月の処遇改善加算の一本化や2026年6月の期中改定など、最新の制度に合わせて更新されているかを確認します。改訂日や、法改正で答えが変わった問題への注記が示されているものを選ぶと、古い答えを覚えてしまう心配を減らせます。

成立しなくなった問題の扱いが明記されているか

法改正で成立しなくなった過去問を削除しているのか、注記を付けて残しているのかも確認したい点です。扱いが書かれていなければ、制度に関わる問題は厚生労働省の資料で答えを確かめましょう。

まとめ

介護福祉士の過去問は、試験センターのホームページで第36回から第38回までの3回分が無料で公開されています。正答は合格基準及び正答のPDFで確かめられますが、解説はありません。

まずは公式の3回分375問をすべて解き、本番形式の練習には第39回と同じ並びの第38回を使いましょう。制度に関わる問題は、最新の資料で答えを確かめてください。

受験資格の実務者研修は実務者研修とは|費用・期間・カリキュラムと取得メリットを解説で、合格後に目指せる資格は介護の資格一覧と取る順番|種類・費用と資格別の給料の違いで紹介しています。

よくある質問

Q. 過去問はいつから始めればよいですか?

A. 試験ガイドでは、試験の約6か月前からテキスト、過去問、模擬試験の順に進める流れを紹介しています。2026年11月時点で第39回までは3か月を切っているので、まだ手を付けていなければ、公式の3回分に絞って今から始めましょう。1周目を早めに終えると、2周目と3周目の時間を確保しやすくなります。

Q. 過去問で何点取れれば安心ですか?

A. 合格基準点は試験の後に、問題の難易度で補正して決まります。第34回から第38回までの5回では、78点、75点、67点、70点、64点と回ごとに変わりました。過去問の点数は目安にとどめ、総得点に加えて11科目群すべてで得点できているかを確認してください。

Q. 過去問だけで合格できますか?

A. 過去問だけで合格できるとは言い切れません。厚生労働省の検討会の提言では試験問題のプール制を続けるとされていますが、過去と同じ問題がそのまま出るとは限りません。過去問で傾向と弱点をつかみ、間違えた理由をテキストで確かめる使い方が向いています。

Q. 第35回以前の過去問も解くべきですか?

A. 公式の3回分を終えて時間があれば、第35回までさかのぼるのは一つの方法です。試験センターのホームページには掲載がないため市販の問題集などで解くことになり、問題の並びや制度が今と違う点に注意が必要です。

Q. 過去問の解説はどこで読めますか?

A. 試験センターが公開しているのは問題と正答、合格基準で、公式の解説はありません。解説はテキストや解説付きの問題集、アプリで確認することになります。どの時点の制度に基づく解説かを確かめてから使いましょう。

参考資料・出典

数値と日程は2026年11月時点の公表資料で確認しています。

この記事を書いた人

編集部

介護ワーカーズナビ編集部

介護職向け情報メディアの編集チーム

厚生労働省などの公的統計や制度資料をもとに記事を作成しています。数値には出典と年度を記載し、制度が変わったときに内容を見直しています。

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